私たちが子供の頃から当然のようにある信号は「赤・黄・青」。赤と黄は色も認識もその名の通りですが、青信号だけなんで緑なの?って大人の私たちでも疑問に思った事はあるのではないでしょうか。
なんでだろ?まあいいか・・と思っているうちに大人になり親になり、そして自分の子供から「ねえママ、青信号っていうけれど緑色だよね?なんで?緑信号じゃないの?」って聞かれて「えぇ・・?」となったそこのあなたm9( ゚ω゚)!笑
どう見ても「緑色」の信号がなぜ「青色」と呼ばれているのか、一緒に学んでかっこよく子供答えちゃいましょう♪
信号機の始まり
世界で初めて信号機は1868年。イギリスのロンドンで馬車の交通整理をする目的として、世界初の信号機が設置されました。当時ロンドンでは馬車の利用が増えたことによる交通事故が多発していたのです。そして世界初の信号機は電気ではなくガスで点灯するもので、色は赤と緑の2色。自動ではなく、警察官による手動で操作していました。
しかしながらこの信号機のガス漏れが原因で大爆発を起こし、警察官が負傷するという事故が起きたためそれ以上の普及はせずに終了してしまいます。
そして50年後の1918年、アメリカのニューヨークにて電気信号機が出階で初めて誕生します。自動車が普及してきた背景もありますね。
そんな電気信号機が日本にやってきたのは、なんとそこから12年後の1930年です。場所は東京都にある日比谷交差点。アメリカから輸入したもので、現行信号機と同じく「赤色・黄色・緑色」の3色点灯の電気信号機が日本はここからスタートしました。
信号の色はなんで「赤・黄・緑」?
信号の色が「赤・黄・緑」なのは日本だけの決まりでなく海外でも同じです。
この色はCIE(国際照明委員会)により信号に使用する色は「赤・緑・黄・白・青」と決まっていて、その中で交通信号機には「赤・緑・黄」の3色が使用されています。
交通信号機には「赤・緑・黄」…あれれ?やっぱり信号の色って正式には「緑」??
日本で呼ばれている「青信号」は、英語でも「green light」と表記されるんです。「blue light」じゃないんですよね~。
どう見ても「緑色」なのに「青信号」と呼ばれるようになったのか、調べてみました。
緑色の信号をなぜ青信号と呼ぶことになった?
日本語の古来からある色は「赤・青・白・黒」と全て「〇〇い」と表現できる4色と言われており、この「青」の中に現在の「緑」が含まれていました。
この「青」と「緑」の区別がついたのは、なんと平安時代末期から鎌倉時代とのこと。鎌倉時代が始まったのは1185年(文治元年)なので、今から840年以上前ということになりますね。その頃から多彩な色を使い様々な表現をしてきていたなんて、なんだか不思議な気持ちです。
青と緑の成り立ちにこんな過去があったとわかった上で、なぜ緑色の信号を「青信号」と呼ぶようになったかについてですが、これには諸説あるみたいです。
元々日本に信号機が導入された当初、交通に関する法令でも「緑信号」と記載がありました。しかしその信号について掲載された新聞で「青」と表記された事や、当時の写真が白黒だったことから、「赤信号・黄信号・青信号」と広く認識されてしまったとのこと。
そして第二次世界戦後の1947年に制定された道路交通取締法第3条には「青信号」と記載があり、現在の法令上でも「青信号」として定められています。
緑色なのに「青」を使った言葉
実は日本語には見た目の色とは違う色で表現をしたものが、青信号以外にも多々存在しています。
新緑を「青々とした緑」、緑の野菜を「青菜」、緑色なのに「青りんご(green apple)」「青虫」「青汁」など。日本人の中で緑を青と表現することは青信号だけに関わらず、違和感なく受け入れられているという事実もあります。
このような古来からの色の成り立ち、そして新聞記事の記載間違い、日本人の身近な表現だったことなど色々な理由が重なった結果今の「青信号」という表現が出来上がっていったということですね。
日本語ならではの美しく繊細な色の表現が元になっているとは、調べるまで全く想像もついていませんでした。子供の疑問は純粋なようでとても難解なので、親の私たちが勉強させてもらっているようにも感じます( ˘ω˘ )
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